卒業制作
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去年からとりかかっていた卒業制作、とうとう終わりました。そして、無事卒業しました。卒業式、とても面白かったです。武蔵美の卒業証書って、和紙でできていて、さすが美大というお洒落なものでしたよ。

一枚目の鳥は、本物の雉を見て描きました。要は鳥の死骸ですから、怖かったけれど、実物を見て描く幸せを味わうことができました。自然のものは本当に美しいのです。大切な命、一生懸命描きました。
子供の頃に、よく探検と称して、近所を歩きまわりました。そのときに、水路があって羽根が流れてきたのです。少し上流で、おじさんが鳥の羽根をむしっていたのです。それが、子供心にとても印象に残っていました。そして、さらにいくと西洋館のような廃屋があって、その中には階段があり、そこに住んでいた人の気配がありました。どんな人が住んでいたんだろうと想像力をかきたてられました。ほこりだらけでしたが、その景色がいつも心にあって、それを外に出したくて描いたものです。

二枚目は、この現実の世の中って、時間と空間が私たちを制限しますね。その感覚を絵にしたかったのです。フレームや時計、知識を表す本、古い物たち…。布で包んでいるのは、息苦しさと、そこから解放されたい気持ちですかね。実は、この時計、ネットでルーブルホテルの時計のレプリカを注文したのですが、なんと、でっかい時計が届いてしまって、たまげました。サイズをよく見なかったのです。でも、絵のモチーフとしては良かったかな。グリザイユという古典技法で描きました。

ブログもとても書けないほど、今年に入ってからは、とにかく絵を描きました。すぐ近所のスーパーに買い物に行く以外は、ほとんど家に引きこもっていたので、卒制提出後に久しぶりにお化粧したときに、手順があやふやになったほど。すっぴん率が高くなりましたが、人って構わないと簡単にぼろぼろになりますね。夜型なので、夜中一番集中して描きました。朝方まで描いて、昼近くまで寝て、食事して、また描いて…という生活でした。

音楽を聴きながら、日曜の夕方などに描いていると、なんとも幸せな気持ちになりました。提出したときは、本当にやりきったと思ったし、誰に何を言われても悔いはないと思いました。
でも、やはり人の評価も気になるんだなあという体験もしました。

卒業式で卒業証書をもらったときは、嬉しかった。でも、この紙切れ一枚のために、あんなにがんばった私は何が欲しかったんだろうとも思いました。

不思議なのですが、充実感、終わった安堵感、達成感などがある中で、なんともぽっかり穴があいたような空虚感というのかな、なんとも茫然としている自分もいます。色々な感情があって、それを自分の中で整理しきれない感じです。変に虚しいような気持ちが出たことは、自分でもとても意外でした。燃え尽きたのでしょうか。

お友達が教えてくれたのですが、武蔵美のサイトの卒業制作展風景に私の絵が映っています。右の列の上から四番目ですね。こんな感じで展示されていました。

http://cc.musabi.ac.jp/whatsnew/100315.html


3月いっぱいはのんびりしようかと思います。4月からは、また制作する予定。8月には企画展、初夏には友達三人でグループ展の予定です。

春ですね~。卒業したからって、急にどうこうなるものではなく、これからなんだなあと思います。あんなに夢に見た美大卒業でしたが、あ~、何も変わらないんです。もちろん、100号2枚描いたということは、大変勉強になったし、色々わかったこともたくさんあります。描き終わったとき、こんなにやれたんだから、なんでもできるという気になったほどです。

でも、これからも、今までと同じように、コツコツと絵を描いて行くのでしょう。もう課題とか試験やレポートがないのは嬉しいな。

色々な感情を味わいながら、少し茫然としつつ、この3月を過ごしています。
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by *mino* | by sakuradome | 2010-03-22 23:16 | 油彩画
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