1月号の月刊「到知」、鈴木秀子先生の『人生を照らす言葉』のテーマは、斎藤茂吉の歌集「赤光」に収録された「死にたまふ母」という歌です。 母親の死に直面し、正面から向き合い、それを受け入れ、苦難と思われることを乗り越えて行く姿を茂吉の歌数首から私達の人生と照らし合わせる内容です。 まさに母親が亡くなったときの歌が次の作品です。 のど赤き玄鳥ふたつ屋梁にゐて 足乳根の母は死にたまふなり これは、読み方から調べないと…という状態でして、玄鳥というのはつばめ、読み方はつばくらめ、屋梁は“やね”ではなく、“はり”と読むようで、足乳根はたらちね、母親の枕詞ですかね。 これをどう絵にするか、本当に悩みましたが、母親の愛情を描きたいと思いまして、こんな感じになりました。 これだけの小さなカットを描くのに、毎回のたうち回ってます。 これは本当にありがたいことでして、勉強になります! by *mino* | #
by sakuradome
| 2012-11-10 02:52
| ペン画
秋になってもあたたかい日が時々ありますが、さすがに秋らしくなってきましたね。 今回描いたのは、菊みたいな細い花びらの薄紫の花(名前を失念)と、ガマズミの赤い実です。 細い花びらだけでも大変なのに、赤い沢山の実。しかもザクロもあり、う〜ん。 主役の子を決めて、あとはぼわ〜んと…。 途中、心が折れてあきらめたくなったけれど、なんとか一応描き終えました。難易度高し! このアルシュの紙はしめってしまって風邪をひいているので、色がどんどん吸い込まれてしまって、今ももうすでに薄くなってしまっています。でも、もったいないので使います。 湿度の高い日本で紙の扱いは少し気をつけないといけないですね。 この紙、結構大きいんですよ。実際の絵を見た人が、もっと小さいのかと思ったということで、実は46 cm×61cmです。3時間くらいで描いています。 次回のささやか水彩画レッスンは12月1日(土)です。詳細はこちらです。→☆ by *mino* | #
by sakuradome
| 2012-10-26 16:52
| 水彩画
ささやか水彩画のレッスン。
今日はこりすさんとしのさんがいらしてくださいました! まずは、水彩画ならではのウエット・イン・ウエットということで、超簡単水張りをしたポストカード大のホワイトワトソンに水をたっぷり塗ってから、好きな色を好きなように落としました。 こりすさんの作品です。なんてきれい!水彩ならではのなんともいえないにじみが美しいですね! こりすさんは、パステル画も描かれていて、それがもう本当にうっとりするほど素敵なのです。(ぜひ、こりすさんのブログをご覧下さい)その感性が水彩画にも生きていますね。 生まれながらの感性なのでしょうね。羨ましいです〜! そして、今日のモチーフのカラスウリと青いタイルです。色がとてもきれいに出ましたね。黄色やオレンジのように明るい色って、だんだん暗くなってしまうのですが、上手に最初の鮮やかさを保って下さいました。カラスウリのピカっと光っている感じもよく出ていますね。 色々な色が入っていて、魅力のある絵になりました。月光荘の水彩絵の具を使っていらして、私も今日ちょっとお借りしてみたのですが、混色しても彩度が落ちないですね。マッチ絵の具にちょっと似ているかな。 そして、こちら↑がしのさんの作品です。 しのさんも、パステル画を描かれるのですが、いつもとても美しい和の色を作られるのです。一体どうやって、そんなに美しい色を?と聞いてしまう事もしばしばです。 今回の水彩画でも、やはり和のイメージの色になりましたね。これはもはや、しのさんの持ち味というか、大きな強みですよね。なかなか、こんな風にできません。 こちら↑が、しのさんの色が発揮された作品です!この全体の色の統一のとれた渋さが、品があって素敵ですね。しのさんの色が好きっていう方、沢山いらっしゃるのではないでしょうか。 青いタイルと、ポストカードを下に敷いているのですが、2つの四角をとてもうまく描かれました。 私のウエット・イン・ウエットです。描いたあとに、水彩色鉛筆でちょっと景色っぽくして遊んでしまいました。 よく風景を描きに行く時に、こんな風にあらかじめ下地をつけてから紙を持っていくというのは、私の先生に教えていただいたことです。 夢中になって描きました。 なんとも充実した楽しい一日でした。こりすさん、しのさん、本当にありがとうございました! 次回のささやか水彩画レッスンは、12月1日(土)です。詳細はこちらです→☆ by *mino* | #
by sakuradome
| 2012-10-07 00:56
| お絵描き教室
先日、真っ赤な薔薇の花束が家に届きました。 これはもう描かないわけにはいきません。 紙はアルシュの大きいヤツです(適当)。ブログで見ると小さいように思われるようですが、結構大きいんですよ。 赤い薔薇からは、なんだか赤いオーラが立ちのぼるよう…。 赤をより赤らしく見せる黄色いレモンと、薔薇の品格をより高めてくれる真っ白な真珠を添えて…。 水彩教室はこちらまで→☆ by *mino* | #
by sakuradome
| 2012-09-15 18:22
| 水彩画
次回の月刊「到知」の鈴木秀子先生の「人生を照らす言葉」の挿絵です。 今回は、川端康成の「掌の小説」の中の「有難う」という短編です。 川端康成は両親と早くに死別し、預けられた祖父母も亡くなり、最後は自ら命を断ちましたが、そんな彼が生涯追い求めたものとして、「有難う」という言葉や、「伊豆の踊り子」に出て来る「いい人はいいね」という言葉。 今回も、鈴木先生の解説は素晴らしくて胸を打たれます。 でも、これを絵にするのは、もうもう、本当にもう…。 それで、踊りでいう当てぶりになっちゃいました。 この小説に出て来る乗合自動車です。本当は、そこに登場する「ありがとう」といつも言う運転手さんや、娘を売らなければならない母親と、その娘…など切ない人間模様があるのですが、今回は力不足でした〜。 ふと見たら、この連載も47回とありました。私は確か最初から挿絵を描かせていただいているから、そんなに描いたのかな? ありがたいことです。 by *mino* | #
by sakuradome
| 2012-09-14 22:26
| ペン画
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